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生前墓② —— 生前にお墓を建てるメリットとデメリット

生前墓の縁起の良し悪しについて前回(生前墓① ―― 元気なうちにお墓を建てる=縁起が悪いもの?)触れましたが、その論拠は吉凶ともにいわば「俗信」の範囲のもので、合理的根拠があるものではありません(もちろん、そういったものを完全否定してはいけませんし、するつもりもありませんが‥)。

では、より現実的な問題として、生前に墓を用意することの「良い点」「悪い点」は何か。それぞれみてみましょう。
 

生前墓のメリット:ポイントは「負担軽減」

生前にお墓を建てるメリット3つ


①節税になる

お墓は相続税の課税対象になりません。その為、生前にお墓を契約して支払った費用の分、相続税が発生せずに済みます。
ただし、ローンを組んで亡くなった場合、残債分はご遺族が支払うことになりますので、却って費用負担が発生する可能性があるります。その点の注意が必要です。


②自分の好きなお墓やデザインを選べる

生前の居住地に拘らず、思い出の場所に眠りたいと思う方も少なからずいます。
また、近年は従来の「一般墓」のみならず、「納骨堂」「樹木葬」「永代供養(合同)墓」などの選択肢が増えており、その雰囲気も霊園によって様々です。
さらに、最近はデザイン性のある墓標を設置できるお墓も増えています。より自分らしさの表現できる、あるいはご遺族が墓石を故人のよすがとできるような墓石を望み、自分でデザインを考えることを楽しむ方もいます。


③ご遺族がお墓を探す負担を軽減

親族が亡くなった後は、葬儀だけでなく、社会保険や相続関係、各種契約関連など、短期間で処理しなくてはいけない手続きが非常に多くあります。
その中で、お墓を探す手間が省けるだけでもご遺族にとっては大きな負担軽減になります。
どのようなお墓が良いかの希望を予め伝えておいたとしても、具体的な霊園の指定をしておかなければ、希望に基づいてお墓を決定するのは思いのほか大変です。

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アンカレッジのご案内する樹木葬や合同墓で実際にお墓を生前契約される方の様子では、一番重視しているのは③、その次に②、という印象です。
特に “ご遺族に負担の少ない永代供養墓” を謳ったシステムにしていることもあり、自身が親族の逝去時に苦労したことを踏まえて、後々の負担について気にされる方も見受けられます。

 

生前墓のデメリット:心がけ次第で解決するものも

では生前中にお墓を用意することのデメリットはどのようなものがあるでしょうか。
デメリットとはいうものの、自分の心がけ次第では問題にならないものもありますので、ご自身にとってはどうか?を考えてみてください。

生前墓の4つのデメリット


①お参りすることがなく放置しがち

お墓は故人を偲ぶ場所である為、どなたも入っていないお墓にはやはり足が遠のきがちです。その点、「アンカレッジの樹木葬」は四季の花の変化が楽しめるので、それを目当てに散歩にお越しいただくのも良いかもしれません。


②いざお墓に入る時には墓石が経年変化を起こしている可能性も

屋外に設置されているものは特に、石を墓標としている場合でも経年変化が見えてきます。また、色を入れた場合には、塗料の変色や剥がれが起こることもあります。それを単純に「劣化」と捉えるか、「長く生きたからこその変化」と捉えるかは人それぞれ…


③契約した時点から管理費が必要になる(こともある)

お墓によっては年間費が必要ないものもありますが、一般的には使用期間中、または一定期間は年間費が必要になります。費用がかかる仕組みは霊園ごとに異なりますが、早くに契約すれば、その分年間費を支払う期間が長くなることがあります。
なお、「アンカレッジの樹木葬」は、お墓の中に入られるご予定の方がご存命の間だけ管理費が必要ですが、「アンカレッジの合同墓」は、一部寺院を除き、生前申込でも管理費は不要です。


④生前での受け付けをしていない霊園もある

「ここのお墓が良い!」と思っても、霊園によっては生前中の申込ができない場合もあります。管理の問題や、ご遺骨がある(≒緊急性がある)方を優先する為など、各霊園ごとの事情によります。
アンカレッジの扱うお墓においても、「アンカレッジの樹木葬」は生前申込可能ですが、「アンカレッジの合同墓」は一部生前申込ができない寺院がありますのでご注意ください。

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何事においてもメリット・デメリットそれぞれありますが、お墓をどのタイミングで用意するのが最良かも、結局のところそれぞれの心情や事情によります。
「後で後悔しないように」を念頭に、自分にとっての良いタイミングをご検討ください。

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