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樹木葬とは?
メリット・デメリット、よくある誤解についても解説!

樹木葬とは?メリット・デメリット、よくある誤解について解説
「樹木葬」は、この10年ほどで急速に人気が加速している新しい “お墓の種類” です。

“自然に還る” というイメージに好印象を持つ方も多く、この4~5年の新規お墓購入者の半数が樹木葬を選んでいるというアンケート結果もあります。(鎌倉新書調べ「お墓の消費者全国実態調査」)

市原悦子さんや樹木希林さんなどの芸能人が樹木葬を選んだことも、一時話題になりました。

今やお墓のスタンダードになりつつある樹木葬ですが、場合によっては樹木葬が向かないこともあります。
契約後に後悔しないように、まずは樹木葬がどのようなものかを知ることが大切です。

  目次

  • 1.樹木葬とは
  •  1-1.樹木葬の特徴
  •  1-2.樹木葬=木を墓標にする、という誤解
  •  1-3.「自然葬」との違い
  •  1-4.樹木葬と散骨の違い
  • 2.樹木葬の3つの種類
  •  2-1.里山型
  •  2-2.公園型
  •  2-3.庭園型(ガーデニング型)
  • 3.樹木葬の納骨方法
  •  3-1.樹木葬=遺骨を土に直接埋める、という誤解
  •  3-2.納骨方法の種類
  • 4.樹木葬の費用
  •  4-1.樹木葬の費用の内訳
  •  4-2.法要代は要るのか
  • 5.樹木葬のメリットは?どのような人に向いているか?
  •  5-1.自然の中で眠れる・自然を感じられる
  •  5-2.お墓の跡継ぎが要らない
  •  5-3.比較的安価
  •  5-4.ペットと一緒に入れるものも多い
  •  5-5.宗教宗派を問わないものが多い
  •  5-6.1人分でも申し込める
  •  5-7.デザイン彫刻ができるものもある
  • 6.樹木葬のデメリット、後悔のもとになるポイントは?
  •  6-1.お参りの実感が湧かない場合がある
  •  6-2.季節や管理状況よっては寂しい風景になる
  •  6-3.アクセスが悪く、お参りに行きにくい場所のこともある
  •  6-4.承継することができない
  •  6-5.合祀されたらお骨を取り出せない
  •  6-6.粉骨(パウダー加工)が必須なことがある
  • 7.樹木葬についてのよくある疑問
  •  7-1.遺骨は土に直接埋めるのか、他人の遺骨と混じるのか
  •  7-2.何人まで納骨できるのか
  •  7-3.1人1本ずつ木を植えるのか
  •  7-4.自分で木や花を植えても良いのか
  •  7-5.申し込んだらすぐに納骨できるのか
  • 8.樹木葬を選ぶときに気を付けるべき点とトラブル対策
  •  8-1.墓域の雰囲気や周辺環境
  •  8-2.納骨方法
  •  8-3.宗教宗派
  •  8-4.アクセス(交通手段・所要時間)
  •  8-5.お墓参りの方法
  •  8-6.親族の了承を得る
  •  8-7.まずは行動を始めることが大事!

1.樹木葬とは

1-1.樹木葬の特徴

近代の樹木葬の始まりは、1999年に岩手県のお寺で始まったといわれています。
需要が急増したのはこの5~10年ほどの間で、従来のいわゆる「代々墓」「一般墓」に対してまだ歴史は浅く、その定義は明確ではありません。

概ねの共通点としては、次のようなものがあります。

樹木や草花が墓域のメインで、大きな墓石がない

山里そのままを利用し、個々人や区画ごとに樹木を植えるものや、木はないけれど解放感のある芝生のスタイル、色彩に富んだ庭園型などがあります。

ひと口に「樹木葬」といってもその雰囲気や仕様は様々ですが、そのいずれも、墓石は無いか、あっても従来のお墓と比較してかなり控えめな大きさの墓標です。

お墓の跡継ぎが要らない永代供養墓

世代を超えて受け継いでいく従来のお墓に対し、樹木葬は世代間で承継しないことを前提にしているものが主流です。
近年は承継者不明の無縁墓も社会問題になっており、その解決策としても注目されています。

承継しないというシステム上、個別の墓標を設けるタイプの樹木葬であっても、1区画ごとに人数の上限(主に1~6名前後)が決まっており、所定の期間が経過した後は墓じまいされます。
(関連記事:永代供養墓とは ―― 合同墓のこと? 今、注目されている理由は?

宗旨宗派を問わないことが多い

寺院が管理する樹木葬であっても、檀家にならないでも利用でき、宗旨宗派についても寛容であることが多くなっています。

花に囲まれた墓標が並ぶ庭苑型樹木葬の風景

1-2.樹木葬=木を墓標にする、という誤解

インターネット上のフリー百科事典『Wikipedia』によると、樹木葬(じゅもくそう)は、「墓石の代わりに樹木を墓標とする墓。樹木葬墓地(じゅもくそうぼち)、樹林墓地(じゅりんぼち)とも呼ばれる。」と説明があります。

しかし、この “樹木を墓標とする” という説明は誤りです!

前述の通り、実際には、「石の墓標があるもの」「芝生に埋葬するもの(墓標代わりの木は植えない)」ものなどもあります。
樹木自体を墓標にはしていないタイプの場合であっても、墓域に木や花を植えており、 “樹木の植えられた環境の中に納骨する” という全体のイメージで以って「樹木葬」と名称しています。

1-3.「自然葬」との違い

「自然葬」は樹木葬と近似の言葉ではありますが、樹木葬だけではなく、海や山への散骨、近年提供が始まった宇宙葬なども含んだ言葉です。
代々受け継ぐような形態のお墓を持たず、ご遺骨を自然に還す形態の埋葬(葬送)全般を指して「自然葬」と呼んでいます。

1-4.樹木葬と散骨の違い

樹木葬を散骨の一種と思われる方もいますが、これも正しくはありません。

「樹木葬」は『墓地、埋葬等に関する法律』に基づいて墓地としての許可を得た「お墓」の一種です。お墓ですので、樹木葬の土中、またはカロート(墓石の下などの遺骨を納めるスペース)にご遺骨を “収蔵(埋葬)” します。

一方、「散骨」は “死者のご遺骨を粉にして海や山へ撒く葬礼” (広辞苑第7版)という行為を意味します。また、墓地への埋葬を意味する言葉でもありません。その点は海洋散骨をイメージしていただければお分かりいただけるかと思います。

注意しなくてはいけないのは、墓地(樹木葬含む)以外の場所に “散骨” をすることは必ずしも違法ではありませんが、墓地以外の場所にご遺骨を “埋葬” するのは違法(遺骨遺棄罪)であることです。

では、埋葬と散骨の違いは何か。

これも明確に違いは定められてはいませんが、一つの基準としては「遺骨が土や葉に覆われていたら埋葬」と見做される可能性があります。
(関連記事:海洋散骨は違法か

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2.樹木葬の3つの種類

樹木葬自体の定義が曖昧である為、いざ樹木葬を検討しようといくつかの樹木葬墓地を見学された方の中には、その雰囲気や仕組みの多様さに驚かれる方もいます。

現在の樹木葬は、大別すると3つに分類されます。
この分類もそれぞれの定義が明確ではありませんが、おおよそのイメージを持っておくと、樹木葬を検討することになった際に戸惑わずに済むかと思います。

2-1.里山型

里山型樹木葬のイメージ
恐らく多くの方が「樹木葬」と聞いてまずイメージするような、山林の土中にご遺骨を埋葬するもので、より自然に近い環境の中で眠れるというのが一番の魅力です。
石の墓標の代わりに花木を1本ずつ植えるものや、木は植えずに石板を置いて目印にする形態のものがあります。

現代における樹木葬はこの里山型が先駆けで、1999年に岩手県の知勝院というお寺が里山保全も目的として始めたといわれています。

山の中に埋葬する為、お墓参りの際には不便さを感じる場合も多いようです。

2-2.公園型

公園型樹木葬 京都市営深草霊園
整備された芝生にシンボルツリーを数本植え、広々とした空間の心地よさを感じられる形態のものが基本です。

ご遺骨を埋葬した場所にはなんらかの目印(墓標等)が据えられることもありますが、そういったものが全くないものもあります。

都市近郊に作られることが多く、里山型に比べてお墓参りの便は良いという利点がありますが、里山型のような “自然に還る” というイメージに強く憧れを持っている方には物足りなさを感じるかもしれません。

2-3.庭園型(ガーデニング型)

庭園型樹木葬の西陣庭苑
墓域全体を庭としてデザインし、草花の美しさを楽しめる環境が整えられていることが多い樹木葬です。 公園型よりも小規模で、都市部でも作りやすい為、 “家から近いお墓” というニーズに応えやすい樹木葬として人気です。

 “土に還りたい” という方よりも、 “美しい景観の中で眠りたい、お参りしたい” というイメージを持たれている方に合っています。
(ちなみに、この庭園型樹木葬を作った先駆けは私たちアンカレッジだと自負しております‥!)

なお、最近は「都市型樹木葬」という言葉も生まれているようですが、公園型と同義としたり、庭園型と同義としていたり、両方を指すと説明していたり‥と、解釈が曖昧です。

3つの分類と同様、「だいたいそんな感じ!」というイメージで捉えていただければと思います。

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3.樹木葬の納骨方法

3-1.樹木葬=遺骨を土に直接埋める、という誤解

樹木葬だからといって、必ずしもご遺骨を直接土に埋葬するわけではありません。
(参考記事:樹木葬で骨は土に還るのか② ―墳墓内の構造的に

里山型であれば、恐らくほとんどの墓地が直接土に埋葬する方式だと思われますが、公園型、庭園型であれば、埋葬の仕方は墓苑ごとに異なります。

  • ・骨壺を使用するもの
  • ・骨袋を使用するもの
  • ・始めは骨壺に納めた状態で納骨し、一定期間経過後は土に還るかたちで埋葬し直すもの

などがあります。

樹木葬の墓石の下に骨壺で納骨する様子

3-2.納骨方法の種類

納骨の仕方は概ね3つのタイプに分けられます。この分類は樹木葬にかぎらず、一般的な縦型のスタイルのお墓や納骨堂でも同様です。

個別埋葬

個人や家族ごとに1つの区画に納められる方式です。
ご遺骨は骨壺や骨袋などに入れられ、土には触れない状態で納められることも多くあります。

共同(集合)埋葬

家族以外のご遺骨とともに、ひとつの大きなスペースに複数人のご遺骨を埋葬します。
ご遺骨は骨壺などに入った状態で納めるので、ご遺骨自体は他人のものと混じらないようになっています。

合祀(合葬)

一つの空間で、家族以外の人とご遺骨が混ざるかたちで納骨されます。
場合によっては骨袋に入れた上で納骨することもありますが、時が経つにつれ布が朽ちれば、遺骨は混じっていきます。

※合祀(ごうし)、合葬(がっそう)と読みます
個別、共同、合同の納骨の仕方の違い

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4.樹木葬の費用

費用感

樹木葬は墓石がない、あるいはあっても比較的小さめな墓石である為、従来のお墓のように墓石代に数十万~数百万円がかかるということはほとんどありません。
契約時に永代供養料(永代使用料)を始めに納めれば他の費用は一切不要、年間費がかからないものもあります。

しかし、樹木葬ごとに仕様が大きく異なるほか、次のような要因も影響して、相場の幅は非常に大きくなっています。
 ・埋葬方法は個別か、合祀か
 ・墓石や銘板があるか、ないか
 ・管理するお寺の檀信徒が旧来納めて来たお布施の相場
 ・地価や交通アクセスの良さ

また、注意したいのが “樹木葬=安い” とは限らない点です。
樹木葬は個々人単位での専有面積が狭い為、従来のお墓よりも廉価であることは多いですが、利用人数が多い場合は従来のお墓よりも割高になることもあります。

4-1.樹木葬の費用の内訳

永代供養料(永代使用料)

1人用であれば5万~50万円、4名以上で利用する場合は200万円を超える場合もあります。
お寺ごとの供養のお布施の相場によって左右されるほか、実質的に墓地の場所の使用代も含んでいる為、地価や場所的な利便性によっても費用に幅が出ます。

年間管理費(護持費・維持費)

0~数万円。
全く不要、一定期間のみ支払いが必要、あるいは生前の間のみ必要など、支払い期間については霊園ごとに様々です。
一般墓の場合、年間費を納められなくなれば遺骨は引き上げて区画を霊園に返さないといけませんが、樹木葬(永代供養墓)の場合は、所定の期間納め終えれば、その後は年間費の支払いをしなくてもお骨はそのまま霊園に託しておけます。

墓石代・彫刻費

墓石を設ける樹木葬の場合、墓石代や銘板代、その彫刻費用が別途かかることがあります(永代供養料に含んでいる場合もあります)。
数万~十数万円程度ですが、これも石の大きさや彫刻内容に拠って金額は大きく変わります。

 納骨時費用(埋葬料)

数万円。
実際にご遺骨を納骨する際に必要になります。
永代供養料に含んでいる場合もあります。

粉骨費、骨壺代など

数万円程度。
霊園や区画によっては、ご遺骨を粉骨(パウダー加工)することが必須となっていたり、専用骨壺を購入しないといけない場合があります。

4-2.法要代は要るのか

永代供養付きの樹木葬であれば、契約時に納める永代供養料でもって、お盆やお彼岸などに合同法要のような形式で供養を行ってくれるところもあります。
それ以外の年忌法要等個別の法要についての取り決め(法要を行う義務があるのか等)は霊園ごとに異なる為、契約前に必ず確認をしましょう。

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5.樹木葬のメリットは?どのような人に向いているか?

樹木葬のメリット、どのような人に向いている?

5-1.自然の中で眠れる・自然を感じられる

「死後は自然に還りたい」と思う方にとっては、樹木葬、特に里山型は正に理想に叶うお墓です。
公園型や庭園型であっても、自然に囲まれて眠れる心地良さを感じることができます。

また、お参りに来られるご遺族にとっても、草花に彩られた温かみのある風景の中で故人を偲ぶことで、慰めを得られることがあります。

5-2.お墓の跡継ぎが要らない

少子化による承継者の不在や、都市部への転居などで、お墓の管理をすることに苦慮するケースが増えています。
また、自分のお墓の面倒を見てくれる親しい親族がいないという方もいます。

そういった懸念を抱える方には、先々でお墓の管理を誰かに任せなくても済む、ということが大きな利点になります。

5-3.比較的安価

利用人数やお墓ごとのシステムによって相場は変わりますが、概ね従来の一般墓に比べ廉価で契約できます。
あまり高価で仰々しいお墓は望まないという方には、樹木葬は一考の価値があります。

5-4.ペットと一緒に入れるものも多い

近年はペットも「家族の一員」としてより大事に扱われるようになりました。
従来のお墓ではペットと人は一緒のお墓に入れませんでしたが、樹木葬では一緒の区画、あるいは同じ境内で一緒に眠れるものが増えています。

樹木葬は “亡くなっても大好きなペットさんとずっと一緒にいたい” という方にも非常に注目されています。
(参考記事:人とペット、なぜ一緒のお墓に入れないのか

5-5.宗教宗派を問わないものが多い

・家の近くにお墓を用意したいけれど、管理するお寺が今までの菩提寺の宗派とは違う
檀家としてお寺とのお付き合いをすることが困難
・そもそも宗教に興味がない…

こういった方でも契約できる樹木葬が多くなっています。

また、 “信仰心はない” と感じながらも、お寺に供養されることに安心感を覚える方も多くいます。
そういった方にとって、永代供養のついている樹木葬は “お寺との適度な距離感でお付き合いが出来る” という利点があります。

5-6.1人分でも申し込める

未婚の方、離婚した方、ワケあって伴侶とは別のお墓に入りたい方etc.
昨今のライフスタイルの多様化に合わせて、1人でも利用できるお墓の需要も増えています。

5-7.デザイン彫刻ができるものもある

墓石を設ける樹木葬の場合、一般墓のような縦型(竿型)の墓石ではなく、プレート型や小ぶりな墓石にデザイン性のあるイラストや文字を彫刻できるものがあります。
決まったデザインから選ぶものや、オリジナルデザインが彫刻できるものなど、霊園によって決まりはありますが、墓石に個性を出すことができるのが特徴です。

ご遺族が自分らしい墓石を見て自分を偲んでくれる‥というのを想像しながら、デザインを考えるのを楽しむ方も結構いるんですよ。

桜をデザインしたプレート型の樹木葬墓石

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6.樹木葬のデメリット、後悔のもとになるポイントは?

樹木葬のデメリット、公開のもとになるポイントは?

6-1.お参りの実感が湧かない場合がある

墓標がない樹木葬の場合、納骨された場所がはっきりしないことがあります。
人によっては、どこに向かってお参りをしたら良いのか分からず、供養の気持ちを満たせなくなってしまうことも懸念されます。

6-2.季節や管理状況よっては寂しい風景になる

草木は自然のもの。季節によっては少し寂しさを感じることもあります。
ただ、それも季節の巡りを感じる要素として好ましく思うこともできます。

問題なのは、霊園の管理状況によっては植栽が荒れた状態で放置されてしまう懸念があるということです。
契約前に、信用できる管理者かどうかを見極める必要があります。

6-3.アクセスが悪く、お参りに行きにくい場所のこともある

里山型など山間に作られたものの場合、車が必要であったり、下車後も坂道を歩かないとお参りする場所に辿り着けないものもあります。
自家用車を運転出来なくなった場合に備えて、公共交通機関が通っているか、シャトルバスなどの運行があるかなどを調べておくのが良いでしょう。

6-4.承継することができない

お墓の承継者が不要なことがメリットになる一方で、家のお墓を代々受け継ぎたい方にはお墓を遺せないことがデメリットになります。

6-5.合祀されたらお骨を取り出せない

始めから合祀するものや、個別埋葬であっても一定期間が過ぎると合祀されるものが主流です。
合祀された場合、他人と遺骨が混じった状態になる為、特定の故人のご遺骨のみを取り出すことはできなくなります。

先々でお墓を他の霊園に移す可能性がある場合は、樹木葬は避けた方が無難です。

6-6.粉骨(パウダー加工)が必須なこともある

土への還りやすさや遺骨の省スペース化を理由として、粉骨を必須としている場合があります。人によってはご遺骨を粉砕することに抵抗を覚える方もいるので、事前に確認が必要です。

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7.樹木葬についてのよくある疑問

ここまで記事を読んでくださった方には繰り返しになるものもありますが、見学に来られる方から寄せられる疑問を、アンカレッジの樹木葬の場合も踏まえてお答えします。

7-1.遺骨は土に直接埋めるのか、他人の遺骨と混じるのか

【一般的な樹木葬】
霊園によって異なります。
初めから他人の遺骨と混じる状態で土中に埋葬するもの、一定期間は骨壺の状態で安置して他人の遺骨や土には触れない状態で納骨するものなど様々ですが、概ね最終的には土に還る仕様になっているようです。

【アンカレッジの樹木葬】
一定期間(3年~33年)は骨壺に納めた状態、かつ土に触れない状態で、個別の墓標の下に納骨します。所定の期間が経過したあとは、ご遺骨は合同墓(合祀墓)に移しますので他人の遺骨と混じることになりますが、土に触れる状態での合祀になるかはお寺ごとに異なります。

7-2.何人まで納骨できるのか

【一般的な樹木葬】
1~4名程度を各区画の上限としていることが多いようですが、場合によっては6名くらいまで納骨できるものもあるようです。

【アンカレッジの樹木葬】
1名、1~2名、1~4名で入れる区画をご用意しています。

7-3.1人1本ずつ木を植えるのか

【一般的な樹木葬】
里山型であれば、墓標となる木を1人1本ずつ植えるものもあります。
公園型、庭園型の場合は、そういった形式のものはあまりないようです。

【アンカレッジの樹木葬】
墓標として木を植えることはありません。
墓石を墓標とし、彩り豊かな庭苑の中に墓石を据えてお参りいただきます。

7-4.自分で木や花を植えても良いのか

【一般的な樹木葬】
個々人で好きな植栽を植えられるのはあまり一般的ではないようです。
里山型の樹木葬であっても、植生保護の為に外部から草木を持ち込むのは推奨されないことがあります。

【アンカレッジの樹木葬】
個々人で植栽を植えることは原則ご遠慮いただいています。

7-5.申し込んだらすぐに納骨できるのか

【一般的な樹木葬】
墓標がない形式のものであれば、申込~納骨の期間は比較的短くて済むようです(目安として2週間~1ヶ月程度)。

【アンカレッジの樹木葬】
区画にもよりますが、墓石彫刻の都合上、申込~墓石完成までに2~3ヶ月ほど要します。
墓石完成前のご納骨をご希望の場合は、個別にご相談ください。

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8.樹木葬を選ぶときに気を付けるべき点とトラブル対策

樹木葬を選ぶときに気を付ける点とトラブル対策

樹木葬の概要、メリット・デメリットについて説明しましたが、では実際に樹木葬を検討する際にはどういったことに気を付ければ良いのでしょうか。
自分の重視するポイントの整理とともにご確認ください。

8-1.墓域の雰囲気や周辺環境

樹木葬には自然に還す「里山型」、整った環境の心地良さを大切にする「公園型」、彩りを楽しむ「庭園型」など様々にあり、一つの型のなかでも霊園ごとに雰囲気は大きく異なります。
また、墓域外の設備や周辺環境に、利用するうえで不便や不安を感じる要因があることもありえます。

Webやパンフレットの写真はあまり当てになりません。
必ず現地に足を運んで雰囲気を見てから契約を検討しましょう。

8-2.納骨方法

初めから他人と一緒に納骨されることに躊躇いを感じる方もいます。
ご本人は良くても、ご遺族が嫌がることもありますので、ご親族の心情含め希望を確認し、必要に応じて個別埋葬期間のあるタイプを選ぶようにしてください。

8-3.宗教宗派

「永代供養」の樹木葬の場合、どこかしらのお寺が供養を行うことになり、供養の方式はそのお寺の宗派に基づいて執り行われます。樹木葬は宗教や宗派を問わず利用できることが多くなっていますが、供養される側(故人)やご親族が馴染みのない宗派での供養を嫌がることもあります。

霊園側(寺院側)の受け入れ体制と、利用者側(故人やご遺族)の心情の双方の確認が必要です。

8-4.アクセス(交通手段・所要時間)

霊園によっては公共交通機関が通っていなかったり、「最寄り駅から徒歩10分」の道のりがずっと坂道だったりもします。

また、近年のお墓購入の傾向として、“自宅から30分前後で行ける範囲でお墓を求める方が多い” というアンケート結果があります。せっかく良いお墓を求めても、遠い場所だとお参りが億劫になってしまう‥というのがその理由。
所要時間も含めて確認が必要です。

8-5.お墓参りの方法

墓石の有無にもよりますが、納骨された場所のすぐ傍までは行けずに、遠くの合同献花台から手を合わせることしかできないものもあります。
また、お花やお線香を供えられるか否かも霊園ごとに取り決めがあります。

自分やご遺族の望むお参りのスタイルに合っているか、事前に確認が必要です。

8-6.親族の了承を得る

比較的新しい様式のお墓であることから、従来のような家系で受け継いでいくお墓に慣れた方には違和感を感じることもあるでしょう。

樹木葬は個人や1家族単位でのお墓ではありますが、お参りの点では親族にも関わってくるものです。
自分だけの判断で決めずに、周囲の理解を得てから契約を進めるようにしてください。

8-7.まずは行動を始めることが大事!

元々、お墓や供養については地域性や霊園ごとの違いが大きいものですが、樹木葬自体が新しいお墓である為、さらに多様性に富んでいます。
それぞれの事情に合った選択の幅が広がることは利点である一方で、選択肢があるからこそ悩むもの。
樹木葬が気になっている方は、焦らず余裕をもってお墓探しができるように、早めの行動をおすすめします。

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