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送骨① ―― 新しい葬送と納骨の選択肢

永代供養としての送骨サービス

この10年ほどで一般的な認知を広めてきた「樹木葬」「永代供養墓」に加え、「送骨」という葬送の仕方を提供する宗教法人や企業が徐々に増えつつあります。

「送骨」とは、その字のごとく、本来は “骨を送る” ことを意味します。しかし、近年では “自宅からご遺骨を宅配便で発送し、受け取った寺院で納骨堂や合同墓などに収められ供養される” という、納骨と供養までがセットになったサービス「送骨納骨」が提供されるようになり、それを略した「送骨」という言葉が使われるようになりました。近年では、お墓探しの中での1選択肢として「送骨」という言葉が認識されるようになっています。
送骨による永代供養の受け付けは、少なくとも2010年頃には既に存在していたようですが、注目の高まりを反映するかのように、2024年4月には “Amazonを利用した永代供養” (※)として手軽に申し込める送骨での永代供養がニュースにもなりました。
(※Amazonが企画したものではなく、あくまでも一企業が “Amazonから申し込める” と謳いAmazonに出品している商品です)

 

送骨が必要になる背景

送骨を希望する方の事情はそれぞれにありますが、送骨サービスが受け入れられつつある背景には下記のような要因があります。
 

①永代供養の需要の増加

先の記事( 永代供養墓とは ―― 合同墓のこと?今、注目されている理由は? )でも触れた通り、時代の変遷とともにお墓の在り方にも変化が求められるようになりました。永代供養を受けられる送骨もまた、お墓を持てない、持つことに躊躇いを感じる人の受け皿になっています。
 

②身体的あるいは立地的な制約があり、直接納骨にいけない人がいる

ご遺族が高齢だったり、身体に不自由がある為に、お寺に行けない方がいます。頑張れば外出できたとしても、お骨の重量は性別や年齢によっても変わりますが、全骨を収骨すれば一般的に2~3kgと言われ、それに骨壺の重さも加わればかなりの重量。他の方の手を借りることが叶わない状況であれば、遺骨を運ぶのに不安を覚える方もいるのではないでしょうか。
また、納骨してあげたい地域と居住地が遠く、 “今すぐに納骨しには行けないけれど、自宅に長くお骨を置いておくこともできない” という方。マンション住まいの方など、物理的環境の問題でお骨の扱いに困る方の声も多く聴きます。
このようなケースで困る方が、以前と比べてどれだけ増加しているかは定かではないですが、高齢化や核家族化、家族や地域との関係の希薄化などを遠因として、今後増えていく可能性は十分にあると思われます。

なお、そもそも遺骨を配送できるのかを疑問に思う方もいるかもしれませんが、お骨を送ること自体は違法ではありません。ただし、遺骨を送れる配送業者が現状では日本郵便のみで、他の配送業者では各社の規約で “遺骨は扱えない” と明確に定めています。その為、いずれの送骨サービスも “ゆうパックで送る” と指定されています。

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2023年8月には、アンカレッジでも「アンカレッジの花おくり」というインターネットで申し込める送骨サービスを開始しました。華やかな生花を添えた特別な送骨キットで故人を送り出せる「花おくり」は、特に “供養の気持ちを満たす” ことに重点をおいています。様々な事情を持つ方が後悔のない葬送を行えるよう、新しい選択肢を提供いたします。

**「送骨」② ―― 送骨は弔いの軽視かはこちら**

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送骨の概要と受け入れられてきている背景

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